パリ五輪期間中の高騰(交通・ホテル)

フランスあれこれ

今年11月27日、パリでオリンピック・パラリンピックが開催される来年7月20日から9月8日までに期間、イル・ド・フランス州の公共交通機関の値段が上がることが発表された。オリ・パラ期間中の公共交通機関の増便に対応するための予算確保が理由とされており。現在2.1ユーロの1回券が4ユーロとなり、現在16.9ユーロの10回券は32ユーロとなり、いずれも現在の値段の約2倍となる。市民への負担の回避するするために、いくつかのパス(月間・年間定期、学生向け定期、シニア向けパス)の値段は値上げ対象外とのこと。

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また、12月9日付のLe monde紙に「Avant les JO de Paris les hôteliers font flamber leurs tarifs les contrôles vont s’intensifier」と題して、オリパラ期間中にパリのホテルの値段が上がることを指摘している。記事の概要は以下の通り。

  • パリ観光局によれば、オリパラ期間は、あらゆるタイプのホテルに関して、今年7月と比べて宿泊料が平均で314%に高騰する見込み。
  • 2017年初、パリ市が2024年のオリパラ開催地の候補地だった時期には、ホテル業界はオリパラ期間中の宿泊料を高すぎない適切な水準に設定することを約束していた。具体的に、各カテゴリーごとに値段の上限の定めており、4つ星ホテルのダブルの部屋は、301ドル(279ユーロ)を上限としていた。しかし、今となっては、この約束は立ち消えになった模様。
  • このような中当局は、消費者保護の観点から、2024年に1万施設のホテルを対象に監査を行うことを発表。1万施設という規模は、例年の2倍の規模に相当する。事前に提示されているサービスと実際のサービスの比較、値段の透明性などが監査の対象となる。
  • 一方、オリパラ期間中、ホテルの宿泊者がそれほど伸びないことも懸念されている。観戦者の大半がフランス人であり、彼らは外国人ほど購買力がなく、また、ホテル以外の宿泊場所(友人宅など)の確保が可能であり、ホテルを利用しないことが想定。実際、ロンドン五輪の際には、低~中価格帯のホテルの稼働率は12%に留まり、高級ホテルでも例年の23%増であった

我が家は、オリンピック期間中もパリにいることになると思うが、どのようになるやら。

(備考)記事の中で使われていた注目フランス語表現

・les hôteliers: ホテル会社 ※ un hôtelは施設としてのホテル

・flamber un tarif : 値段を上げる

・la flambée : 値段の高騰

・se loger: 宿泊する、滞在する ※logerでも同じ意味

・héberger : (人を)泊める

・hébergeur:ホテル会社 ←宿泊場所を提供する人

・un hébergement: 宿泊場所、宿泊

・en ligne de mire:照準線(狙いを定めるための基準)

・faire le plein: いっぱいにする

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