遊び上手な母親と違って、子供との遊びは苦労する。公園などの屋外に散歩に連れていくこと以外、ほぼ選択肢がない。日本のように、無料で使える児童館のようなものがあればよいのだが(もしかしてあるかもしれないが、まだ見つけられていない)。
公園に連れていく延長線上の選択肢として、「ギニョール(Guignol)」と呼ばれる人形劇の鑑賞がある。「ギニョール(Guignol)」とは、指で操る人形を指し、またそのような人形を使った劇をも意味する。Wikipediaによれば、もともとは、昔行われた人形劇の主人公の名前が「ギニョール」だったとのこと(確かにこれまで数回見たギニョール劇でも、「ギニョール」と言う名前の登場人物がいた)。
これまでの経験では幼稚園児くらいの年齢の子供(とその親)が主な聴衆で、コミカルで勧善懲悪的なストーリーの中で複数の人形が登場し、時折聴衆の子供達に話しかけながら(質問を投げかけ、Oui/Nonといった簡単な言葉で回答させる)進行していく。時間は30-40分程度。値段は一人5-7ユーロ程度。
ギニョールは当然フランス語で行われるが、フランス語はもとより日本語もまだ十分に理解できない1歳半の我が子でも十分集中して楽しめていた。
以下、これまでの訪れた3つのギニョール劇場について簡単にまとめておく(おすすめ順に記載)。
Théâtre des Marionnettes du jardin du Luxembourg
6区にあるリュクサンブール公園(Jardin du Luxembourg)内に構えた小さな劇場で行っている人形劇。2歳以下の子供も一人分の料金(7.2ユーロ)を取られるが、劇場はきれいで、装飾や道具も凝っており、数人がかりで演じているため登場人物も多く、質の高い人情劇が見られる。約40分の公演で、ちょうど真ん中くらいのタイミングで、小休憩(ほんの数分)がありスタッフがお菓子を売りに来る。2023年11月の時点では、週3日(水・土・日)に午前と午後に1回ずつ(11 :00開始と15 :15開始)行っており、劇も3テーマ(ストーリー)程度をローテーションで行っているので、別のテーマを狙って二度三度行けるところがよい。リュクサンブール公園自体でも遊べるので、かなりお勧め。
当該劇場のサイト:http://www.marionnettesduluxembourg.fr/acceuil.html
Le théâtre de marionnettes du parc Georges Brassens
15区にあるジョルジュ・ブラソンス公園(parc Georges Brassens)公園内に構えた小劇場で行われる。上記のリュクサンブール公園の劇場と比べて、施設も劇の規模も小さいが、丁寧に運営されている感じがした。我々がみた回のテーマ/ストーリーがよかったのかもしれないが、子供の巻き込み方が上手く、かなり盛り上がっていた。週3回(水・金・土)開催されており、水は16 :30開始の1回、土日は15 :30開始と16 :30開始の2回。入場料は一人5ユーロで、我々の時は子供分の料金は徴収されなかった。
当該劇場のサイト:https://www.marionnettes-parc-brassens.fr/
Rue Grosでの仮設上映
1シーズンに1回程度の頻度で、16区のRue Gros(Radio France)に仮設テントを立てて行われる。週末を使い、土日の夕方に1回ずつ開催。こちらは、電話ボックス程度の大きさの舞台装置を使って、おじさん一人で演じているため、上記の2つの劇場に比べて人形劇の質はだいぶ落ちる。一人7ユーロ程度。
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